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Office MAIKO国語専門塾のつれづれ日記

Office MAIKOが思いついた時に書き記します。きっと、なかなか更新されません(苦笑)

ベッキーさんへの世間のバッシングを考える

 新年号の週刊文春の、ベッキーさんと、ゲスの極み乙女川谷絵音さんとの不倫報道は、年明けのワイドショーを賑わせております。

 ベッキーさんは、今まで際立ったスキャンダルもなく、タレントとしての高感度の高さから、多くのCM契約を抱えていらっしゃいました。

 「ゲスの極み乙女」というバンドは、若者人気は絶大で、認知度も高いのでしょうが、広範囲な年齢層への認知度と、これまでの芸能界への貢献度で見ると、ベッキーさんと川谷さんでは比べるべくもありません。

 そのためでしょう。

 大手ポータルサイトのニュースは、ベッキーさんに焦点をあてた記事がこの報道の9割を占めており、川谷さんよりベッキーさんへのバッシングの方が強烈な印象です。

 

 このような状況を、私なりに分析してみたいと思います。

 

 まず、報道の不思議について。
 一つには、世間的な認知度の差が大きいでしょう。川谷さんをバッシングするより、ベッキーさんをターゲットにしたほうが、PVを稼ぐに決まってます。記事の表題がベッキー一色に染まるのは、商業的には当然のことです。

 また、抱えているCMの本数やレギュラー出演している番組の数などから、社会へ及ぼす影響も多大なものであることも要因であると思われます。

 でも、最大のバッシング理由は、やはり、彼女の謝罪会見の不可思議さにあったのだと思います。たくさんの証拠写真がすでに週刊誌に出てしまって、なお、「友人のひとり」と繰り返す不可思議さ。一方的なコメントのみで記者の質問にいっさい答えなかった不誠実さ。これは、見ている人の反感を買ってしまったであろうと思います。

 謝罪会見に関する報道では、「まるでスポンサーに向けて謝っているかのようであった」ということもバッシングの理由となっていますが、私は、この謝罪の「方向」は正しかったのではないかと思います。私たち視聴者は、不倫報道に不愉快な思いを抱いたかもしれないけれど、実害を被ったわけではありません。でも、CMのスポンサーや番組制作者には、甚大な経済的不利益を与えてしまったわけですから、そちらに向いて、まず謝罪するのは当然のことと思います。
 ベッキーさんご自身は、それに加えて、川谷さんの奥様やファンの皆さんにも謝罪したかったでしょうね。でも、「ただの友人。やましいことは何もない」とのたまってしまった以上は、「謝る理由もない」わけで、謝罪したくてもできなかった、というのが本音だと思われます。事務所の失態でしょうね。

 
 世間の風向きがこれほどまでにベッキーさんに冷たくなってしまうには、報道のバッシング以外にも理由はありそうです。

 不倫は1人ではできません。お相手がいてはじめて成立するもの。
 しかも、お付き合いがはじまった当初は、川谷さんが既婚であることを、ベッキーさんに隠していたという報道もあります。不倫であることを知らずに始まった恋だったのです。
 それならば、「悪いのは川谷さんのほうじゃないか!ベッキー、騙されたんだね、かわいそうに」という風潮になってもよさそうなもの。事実、芸能界で長く活躍してきたベッキーさんは、そのお人柄の良さから、多くの芸能人に好感を持たれているらしく、多くの方が、ベッキー擁護のコメントを出していらっしゃいます。
 なのに、なぜ、ベッキーさんだけが、このようにバッシングを受けるのでしょうか。

 その答えは、やはり、先の謝罪会見にありそうです。

 あれほど確かな証拠が出てしまった以上、潔く不倫を認めて、きちんと奥様にも謝罪をすればよかったと思うのです。
 日本は、不倫に寛容な国ではありません。仕事とプライベートは別よ、と言ってくれる欧米とはまったく風土が違います。公人ならば、更迭の可能性も高くなります。不倫は、罪悪なのです。なぜでしょう?
 不倫にもっとも不寛容なのは、女性層です。「夫を寝取られた側」に悲劇性を見てしまうのです。
 今回の不倫報道は、まず、川谷さんが売れない時分から尽くしてきた糟糠の妻が、美人芸能人のベッキーに、結婚半年で夫を寝取られてしまったということ。しかも、証拠となる日時が、妻にとっても「結婚してはじめてのクリスマス」「はじめてのお正月」であったということ。
 奥様の側に立って、「はじめてのクリスマスに夫はいない。紅白という晴れ舞台を経験した夫は、そのまま実家に1人で帰ってしまった」とそれだけでも寂しいのに、「じつはそれが、美人芸能人と、アツアツな夜を過ごしていた」と知ってしまったときの驚きと悲しみを想像してみてください。自分の夫ではなくとも、ベッキー憎しとなる世の女性達の心情は、容易に想像がつきます。

 これが、たとえば奥様も芸能人であった、となると、ここまでベッキーさんがバッシングを受けることもなかったと思いませんか? 
 逆に、ベッキーさんが奥様で、不倫相手が一般女性であったとしたら、やっぱりここまでのバッシングは起きなかった気がします。

 糟糠の妻を、「永遠の愛」を誓った、その舌の根も乾かぬうちにあっさり見捨てて、美人芸能人に走ってしまった川谷さん。本当は、彼こそがバッシングを受けるべきですが、そこは知名度と、もう一つ、周囲の芸能人の方々のベッキー擁護が火に油を注いでいるのです。

 ベッキーさんを擁護してあげたいと思う方々の気持ちは、よくわかります。私だって、もしもベッキーさんが自分の友達であれば、「でもね、あの子、ほんと、良い子なんだよ」って言いたくなってしまうかもしれない。
 でも、それは、やっぱり公の場で発言すべきではなかったと思います。
 それを聞いた、妻の心境を思いやれば、メディアを使ってベッキー擁護など、できないハズです。
 もしも、川谷さんの奥様もそれなりの芸能人だったとしたら?
 ここまで一方的なベッキー擁護はなかったはずです。
 もしも、寝取られた妻の方が芸能人で、不倫したのが一般女性であったら?
 きっと、芸能人の方々はこぞって一般女性をバッシングしたことでしょう。

 そうです。たんなる「友人擁護」です。でも、川谷さんの奥様は、メディアを通じて擁護してくれる人の1人もいません。本当の被害者を置き去りにして、不倫の当事者を擁護されても、いや、擁護されればされるほど、聞いている視聴者は、冷めた気持ちになっていくのです。

 今、ベッキーさんと仲良しなのであろう芸能人の皆さまが、「乗り遅れまい」とばかりに、こぞってベッキー擁護のコメントを出していらっしゃいます。出れば出るほど、ベッキーさんへの視聴者の目が冷たくなっていくとも知らずに。

 芸能界の「ウチ」と「ソト」の温度差を、まざまざと感じた年明けでございました。
 
 ともあれ、この件がどのように終息していくのか。
 経過をとおーくから、そぉーっと見守りたいと思います。