Office MAIKO国語専門塾のつれづれ日記

Office MAIKOが思いついた時に書き記します。きっと、なかなか更新されません(苦笑)

大河ドラマ『平清盛』はなぜ失敗したのか

もうね、今年の大河は失敗だらけだったよね(-_-)
シロウト目に見ても、脚本へのツッコミどころ満載だった!
ドラマを見て「もっとこうすればいいのに!」とこんなに具体的に
改善案がぼろぼろ出てくることも珍しいよねー。 
いったいどの層をターゲットに制作したんだろう・・・と思ってしまったさ。

さてさて、清盛くん・・・
なんでこんなに「失敗」しちゃったんだろう、と勝手に分析してみた!

☆☆☆☆☆


今回の失敗の原因は「迷走」と「中途半端」! もう、これに尽きますね!
「これまでドラマでアンチヒーローとして描かれ続けてきた清盛を、別の視点で捉える」という切り口に、当初は私もワクワク感を隠しきれませんでした! 貿易によって国の経済力を高め、啓かれた国作りをしようとした、時代の先駆者としての清盛・・・どんなドラマができあがるのだろう、と興奮しました。この切り口で作ろうとしたチャレンジ精神も、セリフの中に古語の言い回しを残したり和歌を取り入れたり、と風雅に努めた脚本も、面白いと思いました。
今回の脚本のように、時代背景(歴史認識や人物相関)を「既知」のこととして描くなら、どこまでも「歴史好きのための」「玄人好みの」ドラマに徹するべきだった。大河ドラマとはいえ、NHKなんだから、必ずしも高視聴率を狙う必要などないはずなのです。
テレビが1家に1台の時代なら、大河はより多くの世代に見てもらおうとする必要もあったかもしれない。しかし、今やテレビも1人1台になりつつある。各が見たいものだけを選んで見る時代において、作り手の意図がブレてしまうドラマほど見苦しいものはない、と思います。それでも民放なら、スポンサーとの兼ね合いもあるから、「低視聴率番組にはエコ入れを」という気持ちもわかる。NHKは、良くも悪くも「貫ける」ことが面白いのだと思うのに、そこがブレるのはサイアクですよね! せっかくチャレンジするなら、それを貫いてほしかった! 筋の通った脚本に、しっかりとした役者をそろえて、画面のつくりにこだわり続けて、撮って欲しかった。
ヘンに視聴率を気にしてしまったから、途中から「清盛」という人間像がブレて、「先駆者としての清盛」像は中途半端に終わり、視聴率を上げるために話題になりそうな役者を集めたから、画面上での年齢関係が壊れてワケわかんなくなり、視聴者に時代背景を説明する、という触れ込みで始まった「最初の1分」は単なる「前回のあらすじ」で終わってしまって、意味をなさず・・・ ホンマ、中途半端で情けない大河になってしまいました!
幅広い視聴者を狙うなら、
①古語のセリフや和歌は、副音声にするべきだった。もしくは、最初から和歌には現代語訳のテロップを入れるべきだった!(副音声で古典の原典朗読を、というのは、清盛が始まるまえに、NHKに提案書を出したんだけどなぁ)
②「最初の1分」は、前回のあらすじではなく、「ぷち講義」にするべきだった。(これも、企画書を出したんだけどなぁ)
③歴史に疎い人が見てもわかるように、院政が始まった経緯や武士の台頭などをもう少し丁寧に描くべきだった。
④人物相関をわかりやすくするために、番組の冒頭で、家系図型の相関図を見せるとよかった。
⑤HPの人物相関図が、恋愛ドラマのそれのような作りになっているのだが、せめてHPだけでも家系図方式に役者の顔を入れ込むカタチにしてくれれば、もう少しわかった。
⑥HPに年表を入れて、今ここ、とか、これが第○話、とか、書いてくれたらわかりやすかった。
⑦多忙な現代、伏線を張りすぎると意味不明になる。大きな流れは流れとして(「大河」だもん)、1話ごとに、それぞれの時代や人物、出来事の何にスポットをあてるのかを毎週きちんとプロット立てて、毎週1話完結型でつなげていけば、もうちょっと視聴率も取れたと思う。今の脚本だと、一度「脱落」した視聴者は、まず戻らない。戻れない。

☆☆☆☆☆

と、シロウトの言いたい放題(*^_^*)♪ あー スッキリした!


次の大河に期待!!