Office MAIKO国語専門塾のつれづれ日記

Office MAIKOが思いついた時に書き記します。きっと、なかなか更新されません(苦笑)

教育フリーペーパー

 3月31日に徳島で「カリスマ教師の国語教室」という特別講座を企画している。現在、その案内に県内の高校を廻っている。懐かしい先生方にお目にかかっては、話をさせていただいている。
 労働環境は悪化し、給料はカットされ、世間からの風当たりも相対的に厳しくなってきている中でも、生徒のためにと、奮闘されている先生方には、本当に頭が下がる。
 
 いろんな試みを生徒たちのために企画し、それぞれの学校が特色のある取り組みをされていて、本当に素晴らしいと思う。学校が企画する限り、利益は出さず、経費のみを生徒に請求するので、生徒たちは安価にさまざまな経験を積むことができるのだ。これは、本当にありがたいことである!

 しかし、すべての取り組みを学校で抱え込みすぎると、先生たちは疲弊するばかりだ、と心配にもなる。発案した人が企画を運営している間は良いけれど、いったん「行事」となってしまったものを「取りやめる」にはそれなりの「理由」が必要で、「取りやめる」ことができない行事は、「仕事として与えられた」誰かが運営を引き継いでいく。引き継いだ人にも熱意があれば良いが、そうでない場合は、「行事」という形だけが残り、中身はスカスカとなることもある。

 旧総選のイメージが色濃く残る徳島県では、徳島市普通科6高に「大きな違いはない」と捉えている県民はまだまだ多く、よって各高が特色を出そうとしても、その生徒の「色」は年によりけり。。。 なかなか、特色化は進まない。そういう中で、行事だけが「先行」しているという懸念もある。もしくは「似たり寄ったり」と思っていた普通科6高でも、実は「行事」や「使用教材」に大きな隔たりがあったりして、高校進学後にそれを知ったがために、隣の高校のような「機会」を得られない、という場合もある。

 今年から発行を予定している教育フリーペーパーでは、各高の特色をよりわかりやすい形で示していきたい。紙面で、イベント企画で、中学生に伝えていきたい。と同時に、自分の未来をよりイメージできるように導く企画も作っていきたい。
 学校単位で行事を企画するのも良いけれど、もっと学外へ生徒を「出す」ことをやってほしい。学校だけで生徒を抱え込もうとする時代は、終わった。生徒はもっともっと社会に出て、経験を積むべきだ。特に高校生は、社会とのつながりを作るべきだ。体験を通して、学ぶべきだ。
 学校外で行われている「特別講座」に生徒を行かせる。学校外のイベントやコンペに参加させてみる。 そうして、一般の社会人ともっともっと交流させることが生徒の社会性を育むと思う。先生方も、教員だけで集まって研修するのではなく、もっともっと一般の社会人と一緒に机を並べてみるべきだ。研修会でもいい。飲み会でも良い。

 ところが、残念なことに、学校は「学校もしくは教育委員会」が主催ではない企画を、生徒に積極的に告知はしないことが多い。もちろん、何でもかんでも生徒に案内して、それが「ぶらっく」な組織関連であったりしたら、目も当てられないので、一定の線引きは必要なのだろう。だが、「生徒の目を拓く」ためには、もう少し社会を信じて、学校外を頼ってもいいのではないだろうか。

 教育フリーペーパーは、営利的な観点を完全に切り離して、学校の信頼を戴いていく努力を重ね、真の意味で、学校と地域社会を結ぶ接点となっていきたい。それが、生徒のためでもあるし、先生方のゆとりある生活にもつながっていく。先生の心身にゆとりを取り戻すことは、生徒へも好影響を及ぼすハズだ。
 
 今回の私の企画は、その出発点だ。今はまだ、学校の協力度は低いけれど、回数を重ね、地域の信頼を得ていくことができれば、きっと学校の対応も変わると信じている。

 5年ぐらいの後には、学校とスクラムを組んで活動できるようになりたいなぁ。だって、そのために学校を飛び出したんだから! 私は、徳島の高校教師たちと、今でも「同志」だと思っているから。目指す方向が同じなのだから、協力できないわけはないのだ。