Office MAIKO国語専門塾のつれづれ日記

Office MAIKOが思いついた時に書き記します。きっと、なかなか更新されません(苦笑)

市原悦子さんのご発言に思う

市原悦子さんの差別語発言について、有働由美子アナが謝罪をした、ということなのだけれど、この記事を読む限り、今回の場合は差別的な心情を含んでのご発言ではなかったようなので、ネットのコメントも荒れてはない。でも、反響は大きかったようだ。

市原悦子NHK番組で差別語連発 有働アナ謝罪、視聴者からは擁護や評価の声(J-CASTニュース)ーYahoo!ニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150523-00000003-jct-soci



「かたわ」とか「毛唐」とのご発言の前に「いわゆる」と枕すれば、ギリギリセーフになったのかな?
にほんむかし話が話題となっていたようだが、「差別」という概念もなかった大昔の「お話」なので、今の価値観に鑑みると差別用語なんですけどねっていうことばも、出てくることがある。それは、そのまま表記をあらためずに高校国語の教科書にも載っている。
例えば、高校国語のテッパン教材『羅生門』(芥川龍之介)には、「永久におしのごとく黙っていた」「おしのように執拗く黙っている」と「おし」ということばが2回出てくる。当然、授業ではきちんと「差別用語だから、今は使ってはいけないことばだから」と注意はするけれど、当時の人権意識を知るという観点からも、表記をあらためることはしていない。
市川さんのご発言も、当時の意識に照らしての表現であったと思うの...で、謝罪ではなく、その場で注釈を添えるというような対応でよかったのではないのかな、と思うのだけれど、これは、シロウト考えなのかな?
あまりに画一的な「ことば狩り」をされてしまうと、過去の文学作品の多くがメディアから「抹殺」されてしまうことにならないだろうかと、懸念する。

なんてことを、記事として書いたら、また炎上しそうだから(笑)、ここに書いてみた(^_^;)